主を愛する者の生き方
「主を呼び求める者すべて<br>
まことをもって主を呼び求める者
すべてに主は近くあられます。」」
詩篇145:18
<主を愛する者の生き方> マタイ5:38~42
「目には目を、歯には歯を。」という言葉は有名で、よく知られているものです。この言葉は、一般的には復讐を肯定する時に用いられますが、実は、過度の復讐や仕返しを禁じる教えでした。「目には目を、歯には歯を、やり返すように」ではなく、「目には目まで、歯には歯までで、それ以上はいけない。」これが本来の意味なのです。イエス様は、私たち人間が復讐したり、復讐を正当化したりするような4つの場合を例に挙げて、それでもなお、復讐をせず、神様にお任せするよう教えておられます。
一「右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。」不当な行為をする者に反撃せず、その行為を甘んじて受ける・・・不法と不正が渦巻く世の中の現実を見る時、イエス様の教えは、理解に苦しみ、非常に難しく思えます。
二「告訴して下着を取ろうとする者には、上着も取らせなさい。」
三「一ミリオン行くように強いる者がいれば、一緒に二ミリオン行きなさい」
四「求める者には与え、借りようとする者に背を向けてはいけません。」
一から四までイエス様が命じられることは、生まれながらの人間には到底実行不可能な事ばかりです。なぜなら、罪人である私たち、生まれながらの人間には自我があり、この自我から解放されていなければ、イエス様の命令を受け入れることも、実行することもできないからです。私たちが抱く、仕返ししたい思い、復讐心も、自我から来ています。イエス様は、私たち人間の自我の問題を誰よりもご存知のお方であり、霊的に新しく造り変えられた者でなければ実行不可能な命令を与えられました。つまり、この「復讐してはならない」という命令は、「私はキリストとともに十字架につけられました。もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。」と告白する「キリスト者」に与えられた命令、イエス様とともに十字架に死んだ者だけが従うことのできる命令なのです。
イエス様が私たちに望んでおられることは、私たちがイエス様の生き方に倣い、自分で復讐するのではなく、正しくさばかれる父なる神様にすべてをゆだねることです。悪に対し善を行うなら、いつか必ずそのことが人にも認められ、私たちの中に愛なるお方がおられることが分かる時が来ます。聖霊様によって、イエス様の愛で満たし、主を愛する者として歩ませてくださいと、父なる神様に祈り求めてまいりましょう。