小海キリスト教会 礼拝メッセージ

小海キリスト教会の礼拝メッセージと御言葉を紹介します。。

本当の愛

「自分の敵を愛し、
   自分を迫害する者のために 祈りなさい。」

 

                  f:id:koumi2016:20160627201619j:普通  マタイ 5:44

                                  

<本当の愛>             ルカ10:25~37

 イエス様は、隣人を愛することができると自らを誇っていながら、愛する対象を限定していた律法の専門家に対し、あの有名な良きサマリア人のたとえ話しをされました。 「イエスは答えられた。「ある人が、エルサレムからエリコへ下って行ったが、強盗に襲われた。強盗たちはその人の着ている物をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。たまたま祭司が一人、その道を下って来たが、彼を見ると反対側を通り過ぎて行った。同じようにレビ人も、その場所に来て彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。」 
 この話の中に登場する人物は、四人です。最初に登場するのは、旅の途中、強盗に襲われた人であり、二人目の登場人物は祭司、三人目の登場人物はレビ人で、最後の人はサマリア人です。祭司もレビ人も、神殿に仕え、犠牲を捧げる祭儀を執り行う者であり、本来、神に仕える者として、神の愛を実践すべき立場にあった人たちです。しかし、彼らは神様からの命令をすべての人に適用することなく、自分たちの定めた枠の中に該当する同族だけが隣人であり、その他の人々には関わらないようにしても良いと考えただけでなく、同胞さえも、自分たちの事情を最優先にして見捨てるという姿をイエス様は語られ、最後に本当の愛とはどのようなものであるかを譬えを通して教えられたのです。

 「ところが旅をしていた一人のサマリア人は、その人のところに来ると、見てかわいそうに思った。そして、近寄って、傷にオリーブ油とぶどう酒を注いで包帯をし、自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行って介抱した。次の日、彼はデナリ二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『介抱してあげてください。もっと費用がかかったら、私が帰りに払います。』
エス様は、気づいて欲しかったのです。自分は、律法を完全に落ち度なく守っていると自負していた律法の専門家に、律法の根底にあるものは無条件の愛であることを知って欲しかったのです。イエス様の話しに登場したサマリア人には、祭司やレビ人に見られなかった本当の愛がありました。
 愛とは「私の隣人とは、誰ですか」と問うことではありません。「あなたも同じようにしなさい」と言われたイエス様のご命令に喜んで素直に従い、目の前にいる助けを必要としている人に、自分に出来る精一杯のことをしてあげることです。私たちのどんなに小さな働きも、痛みを伴って捧げる時、天では、隣人を愛する大きな働きとして、祝福し用いて下さるのです。私たちの思いがイエス様と共にある時、小さな愛の業を通して、イエス様の本当の愛が、私たちの現実の中で実を結んでいくのです。