見ないで信じる者になる

「あなたがたは、わたしがあなたがたの神、
　主であることを知る。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   出エジプト１６：１２

＜見ないで信じる者になる＞　　　　　　　　　ヨハネ１４：２５～３１

　聖霊は、「父、子、聖霊」の三位一体なる神であり、イエス様を信じた人が洗礼を受ける時、「父と子と聖霊の御名によってバプテスマを授ける」と牧師が宣言するように、私たちの「救い」を成し遂げてくださるお方です。
  イエス様は、弟子たちとの別れに臨み、彼らに語るべきことを語り尽くしたと言い、ご自身が天に帰られた後、弟子たちに「すべてのことを教え、イエス様が話されたすべてのことを思い起こさせて」導いて下さる、助け主なる聖霊が与えられると言われます。弟子たちは、この後、イエス様が自分たちの目の前でローマ兵の手によって捕らえられ、十字架にかけられるために、非公式な裁判で有罪とされていく様子を見ることになります。これまでずっと一緒に居て、どんな時も守ってくださったイエス様から離され、弟子たちが不安と動揺、恐れに襲われることをご存知の上で、イエス様は「平安を残す」と約束されました。
  イエス様が弟子たちに与えると約束された平安は、不安動揺の中でも揺るぐこともない、何によっても奪い去られることのない平安です。イエス様は、「わたしはあなたがたに平安を残します」と言われ、「心を騒がせてはなりません。ひるんではなりません。」と弟子たちを励まされました。
   弟子たちは、イエス様が地上を去られた後、５０日目に、イエス様のお約束通りに聖霊を頂いて、迫害を恐れず、大胆に福音を証し、全世界に宣べ伝える人に変えられました。弟子たちは、宣教する先々で迫害に遭います。しかし、彼らはどんなに苦しめられても、何度倒されても、起き上がり、喜びに満たされて宣教し続けました。それは、イエス様が与えてくださる平安が、あらゆる不安や恐れに打ち勝つ力と勇気を与え、聖霊の助けによって、神様を信じて全き信頼を置き、すべてを神様の御手の中にゆだねる時に与えられる力によることです。

　イエス様は先に、聖霊が彼らに教え、イエス様の話されたことを思い起こさせて下さると話されました。「今わたしは、それが起こる前にあなたがたに話しました。それが起ったとき、あなたがたが信じるためです。」イエス様が死と復活をもって私たちに永遠の命への確信を与え、救いの道を切り開いてくださったすべてのことは、それが起こる前に話され、イエス様の語られたすべてのことを思い起こさせて下さる聖霊の助けによって、それが起こったとき、またそれを見ずとも、私たちが信じる者とされるのです。

　父なる神様は、私たち一人一人に聖霊を与えて下さり、イエス様は、心を騒がせる私たちに、ご自分の愛と平安を注いでくださいます。この神様を信頼すること、目には見えない神様を信じるよう、イエス様は招いておられるのです。