人となってくださった神

「神にとって不可能なことはありません。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ルカ1:37　　

＜人となってくださった神＞　　　　　マタイ１：１８～２５

　聖書に書かれていることが信じられないという人の中には、処女降誕を理由に挙げる方が少なくありません。しかし、この事実は、私たちの信仰にとって非常に重要なものです。神の御子が人間となって生まれてくださったこと、聖霊によって処女が身ごもったという事の意味、その名に込められた意味について、共にみことばにきいてまいりましょう。
　処女降誕が意味している事は、救い主の誕生は、肉の欲求や人の努力や人の働きかけによらず、全く聖霊様のみわざであったという事実です。では、神が人となられた理由と目的は何だったのでしょうか。それはイエスという名前の意味から知ることができます。イエスとは、「主は救い」という意味です。「この方こそ、ご自分の民をその罪からお救いになるのです。」この方（イエス）が地上に誕生された目的は、人類を罪から救うことです。
　罪とは、最初の人アダムが神様に背いた時から、地上に誕生するすべての人間のうちにあるもので具体的な形で私たちに罪を犯させようと働きかけるものです。人間は、罪を犯して罪人になるのではなく、もともと罪人として誕生するので罪を犯します。その犯した罪を自分で償うことができないので神様は、罪のない神の御子であるイエス様を地上に派遣し、イエス様にその罪の贖いをさせることを決められたのです。
　マタイが福音書を通して一番伝えたかったことは『見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。それは訳すと「神が私たちとともにおられる」といういみである。』神がともにおられる。この世界を造られた偉大なお方が私たちと同じ肉体を持つ者となつてくださり、私たちの罪に満ちた所に共に居てくださる。イエス様は、ご自分から罪と汚れに満ちた私たちの住む世界に来てくださり、私たちと共に歩んでくださるお方です。私たちの間に、私たちと共に住み、また、私たちのうちに住んでくださる神であるイエス様は、私たちが喜ぶ時も、苦しむ時も、私たちの生涯のあらゆる経験を分かち合ってくださるのです。
　「神は私たちとともにおられる」、この真理は、キリストを救い主として信じ受け入れるとき、実現します。クリスマスの喜びは、「神が私たちとともに居てくださる」その事実にあるのです。
　パウロたちは、たとえ、地上のいのちが尽きたとしても、それですべてが終わりではなく、その先に永遠に神様と共に平安のうちに過ごす幸いな日々が待っていると確信していました。パウロとシラスのうちにあった平安を、あなたも頂くことができるものです。この平安をもらたす救いのため、私たちが必要なことは「主イエスを信じること。」ただそれだけなのです。