大切な問いと招き

「主を恐れる者たちよ　主に信頼せよ。 
　主こそ助け、また盾。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　詩篇１１５：１１

＜大切な問いと招き＞　　　ヨハネ１：３５～３９

　今日、共に開いた聖書箇所で語られるイエス様の問いかけは、幸いな人生の始まりとなる言葉です。創造主なる神様を離れ、生きる意味や目的が分からないでいる私たちに、「何を求めているのですか」と問われるイエス様のおことばに、共に聞いてまいりましょう。
　イエス様の所には、自分の願いを叶えって欲しい人が沢山集まって来ました。そして、イエス様の所に来た人々は、みな求めて頂いたものを手に入れることができたのです。しかし、人々が求めていたことは、物質的なことでした。しかし、ヨハネのもとから来た二人の人は、イエス様との人格的な交わりを求めていたのです。なぜなら、彼らはイエス様のお泊りになっておられる所を訪ねたからです。彼らは、じっくりイエス様からお話しを伺いたい。この方のことをもっと知りたい。その為には一緒に居ることが必要だと考えたのです。イエス様は、彼らの要求に応え、次のように返答さてたのです。「来なさい。そうすれば分かります。」イエス様のお返事は、いつも完結です。ただ「来なさい。そうすれば分かります。」と短くお答えになったこの呼びかけは、私たちに対するものでもあり、「イエス様と私」という関係への招きとして、深い意味があるのです。
　イエス様は、私たち一人一人とじっくりひざを突き合わせて話をしたいと「わたしのところに来なさい」と招いてくださるお方です。余計な説明などいらない、「わたしのところへ来なさい」「わたしの人格に来なさい」と招かれる「キリストがすべて」なのです。「そしてその日、イエスのもとにとどまった」（３９節後半）とあるように、彼らはイエス様との交わりの中で、このお方こそメシヤであるという確信が与えられ、その確信が深まったのでしょう。この二人が、イエス様の最初の弟子となりました。
　イエス様のところに「来る」とは、イエス様を求めてイエス様のあとについていくことです。イエス様の御前に出ることです。イエス様の弟子になることです。イエス様を信頼して、イエス様についていく人生を歩むことです。
「分かる」とは、イエス様と出会い、霊的な洞察力でイエス様がどういう方なのかが分かるという意味です。「来なさい。そうすれば分かります」と言われたイエスのみもとに来て、イエス様の留まっているところ、父なる神様が共にご臨在なさっているところに、私たちも留まるよう招かれています。そしてイエス様の弟子とされるのです。<br>
　自分は本当に神様を愛しているか。イエス様を愛しているか。イエス様との交わりを求めているか。何を求めて生きているのか。自問自答してみてください。イエス様が最初の弟子に言われた「来なさい。そうすれば分かります。」という招きの言葉を、自分に投げかけられたものとして受け取る時、新しい人生がそこから始まるのです。