わたしについて来なさい

「この杯は、あなたがたのために流される、
   わたしの血による、新しい契約です。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ルカ２２：２０

＜わたしについて来なさい＞　　　　マタイ４：１８～２２

　イエス様は、ご自身が地上を去った後、神の国の福音を宣べ伝えるのに、弟子たち、すなわち、メシアとしての公生涯のはじめから、ご自分のした事、話した事、それら一部始終を見て、体験し、証言する者たちを選ばれました。イエス様が選ばれたものの奉仕は、自分がイエス様から聞いたことを見たことを証することです。弟子たちは、十字架に死んで葬られ、３日目によみがえられたイエス様との出会いを証言したのです。
　それは、今日を生きる私たちも同じです。聖書を読む時、主のお言葉を直接聞き、弟子たちの目撃証言を聞くことによって、今、目に見ていないけれど、確かに生きておられる主の御業を体験させて頂き、み言葉の成る事実の目撃者とされるのです。イエス様から「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしてあげよう。」と召された人々は、この呼びかけにすべてを捨ててすぐに従います。これは彼らに立派な信仰があったからではありません。イエス様の招きによって、弟子とされたという事です。
それは、イエス様のみ言葉が実現するということが、この地上に起こったという事です。
　イエス様は、彼らに「人間をとる漁師にしてあげよう」と約束してくださった。つまり、イエス様のお力によって「成らせていただく」、そのような存在に導いていただく、という事です。それは、イエス様の召しによるものであり、「自分が優秀だから、素晴らしいから、私は人間をとる漁師になる」という事ではありません。弟子たちを召されたお方は、神の御子、神のご支配の力を持っているお方です。それは、私たち人間の生活の場に臨み、私たちの弱さも欠けもよくご存知のお方であり、罪を取り除いて、神の愛のうちに導いてくださるお方です。ですから、この呼びかけには、イエス様に従うための条件はありません。「わたしがあなたを選び、あなたを弟子とするのだから、わたしについて来なさい。」そのように招き、私たちがイエス様について行けるようにして下さるのです。私たちに出来ることがあるとすれば、このイエス様の呼びかけに素直に応じるという事だけです。
　イエス様ご自身が、私たちを招いてくださり、私たちがイエス様の愛の内に生き、みことばの恵みを体験し、その御業と喜びを証言する主の弟子として、イエス様の呼びかけに応えて従い、イエス様により頼み、喜んで主の御後を歩むことができるようにして下さるのです。「わたしについて来なさい」と招かれる主と共に歩んでまいりましょう。