平和の訪れ

「今日ダビデの町で、あなたがたのために 
　救い主がお生まれになりました。 
　この方こそ主キリストです。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ルカ２：１１

＜平和の訪れ＞　　　　　ルカ　2:8~18

　福音書の著者であるルカは、神の御子の誕生という喜ばしい知らせを最初に聞いたのは、羊飼いたちであったと記しています。羊飼いたちは、同胞のユダヤ人から蔑まれ、人を恐れ、避けて生活していましたが、御使いを通して救い主の誕生の知らせを聞いて、彼らの恐れは喜びに変えられたのです。苦しみの中に置かれ、救い主の誕生を今か今かと待ちわびて来た羊飼いたちの心の暗闇は、人々の蔑み、虐げによる苦しみや怒りによるものでした。しかし、その根っこは、神から失われていること、神の愛を知らないことにありました。
羊飼いたちは、神の御子を自分の目で見、神の愛で全身をつつまれ、神に愛されている喜びに満たされたのです。そして、彼らは神を崇め、賛美しながら、もとの場所に帰って行きました。そこには、なお人々の冷たい視線や貧しい生活が待っていたことでしょう。しかし、彼らはイエス様と出会い、内には喜び、力、神に愛されている確信と平安が与えられ、それから先、神の素晴らしさを褒め称えつつ歩んで行ったのです。
　イエス様は、確かに私たちの住む世界に、私たちと同じ肉体をもつ者となって来てくださったお方です。イエス様の来られた目的は、ただ一つ。それは私たちを罪の力から自由にし、私たちに本当の平安を与えてくださるためです。あなたの心が家畜小屋のようにどんなに汚れていても、どんなに酷い状態であっても、イエス様はあなたをあなたのままで迎え、心に平安を与え、喜びで満たしてくださいます。この素晴らしい知らせは、今も確かにあなたに告げられる、平和の訪れの宣言なのです。