小海キリスト教会 礼拝メッセージ

小海キリスト教会の礼拝メッセージと御言葉を紹介します。。

救いの達成を目指して

「すべての訓練は、そのときは喜ばしいものではなく、
 かえって苦しく思われるものですが、
 後になると、これによって鍛えられた人々に、
 義という平安の実を結ばせます。」

                                     
                f:id:koumi2016:20160627201619j:plain ヘブル12:11

 

<救いの達成を目指して>     使徒27:27~44

 パウロの的確な指示がなければ水夫たちに逃げられ、乗船していた人々はみな助からなかったことでしょう。27~32参照。さらに、パウロは、夜が明けかけると一つの提案をします。それは食事を取ることです。食事を勧めた理由は、この後、船が浅瀬に乗り上げ座礁した場合、船が壊れ、人々が泳いで陸まで辿り着かなければならない事態となることが容易に予測できたからです。神様は、パウロや百人隊長を用いて、乗船していた276人の命を守られたのです。
 この出来事と人間の聖化が重なります。聖化とは、救われた者がイエス様のご性質に似た者に造り変えられることです。私たちは、救われる以前、神様の目から見るならば霊的には死んだ状態で生きていた者たちです。聖書の教える霊的に死んだ状態とは、罪のために霊的な存在であられる神様との交わりができないことを意味しています。ですから、すべての人は生まれながらに霊的に死んだ状態なのですがイエス様を信じると罪の間題が解決され、神様と人間の霊的な交わりは回復します。そして、神の子の身分が与えられ、永遠のいのちを与えられ、神の子として地上で生きることが許されるのです。しかし、それで救いが完成したわけではありません。救いの完成は、イエス様が再び地上に戻られる再臨の時まで待たなければならないのです。
 では、救いの完成を地上で待つ間、私たちはどうなることが求められるのでしょうか。それは救われた者が救ってくださったイエス様に似た者に変えられることです。つまりキリスト者の聖化です。ピリピ2:l~12参照。この箇所でパウロは、ピリピの教会に不一致の問題があり、兄弟姉妹が互いに自己主張しているかぎり一致することはできないと諭し、キリストの模範に倣い、互いにへりくだるようにと勧めています。神様は、霊的に新しくされた私たちが霊的に成長することを期待しておられるのです。私たちが成長するためにはみことぱに従うことが必要です。パウロは、ローマに向かう船に一緒に乗っていた人々の肉体の命が守られることだけでなく、彼らが自分の信じている創造主であられる神様を信じる者になって欲しいと願いつつ自分にできる最善を成し、主の教えに従順に生き、人々に救われた者の生き方を身をもって教えようと努めたのです。
 それは、私たちも同じです。単に自分が天国に行くことができればそれでいいという消極的な生き方ではなく、折角救っていただいたのだから何とかして自分が受けた恵みに同じように与る人々が起こされるように積極的に生きようと努め励む人になりたいと願います。